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美味しいものをたべる

 今日のランチは、末広町交差点にあるBar de Espana EL CERO。パエージャが美味しい。今日は、魚介類のパエージャにした。食べながら、「これは石焼ビビンバにも似てるな」と思った。

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 午後、ご無沙汰の知人が事務所に遊びにきてくれた。彼は昨年春に胃ガンを煩い、夏に大手術を受け、秋から自宅療養を続けている。病気をする前はかなりふくよかな体型だったが、今はすっかりスリムで「ちょっとイケメンになったじゃないですか」と冷やかしたら、「それどころではないですよ」と悲しそうな顔になった。聞けば、食べてもすぐに気持ち悪くなるから、以前の1/4程度しか食べられないのだという。「食べないから、力がでないんですよ。そうするとね、気力も自信もなくなってしまう」。以前の彼からは考えられないほど気落ちした表情に、思わず口をつぐんでしまった。どんな言葉も、きっと彼には慰めに聞こえてしまうような気がしたからだ。

 食べられなくなると、つまらなくなる。つまらなくなると、気力がなくなる。体力もなくなる。そして生命力が失われていく。そうならないために、彼にはぜひ早く食欲を取り戻していただきたい。私は今日、美味しいパエージャを食べた。明日もきっと、なにか美味しいものを食べるだろう。食べて、動いて、摂取して、消化して。その繰り返しで、人は命をつないでいくのだ。今日は、そんな基本的なことを考えさせられた日だった。