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ヴォイス 〜命なき者の声〜 第二回



 ミステリものは確かに好きだけど、決して「殺し」が好きな訳ではない。命のやりとりの中に潜む、究極の感情(それは愛だったり、憎しみだったり)に、とても興味があるのだ。法廷物も、刑事物も好きだけど、実は検察医物(そんなジャンルあるのかな)も結構好きで、死体の「Help」という声を聞いて時間をさかのぼる「True」なんて海外ドラマにも、ずいぶんハマった覚えがある。


 この「ヴォイス」というドラマは、その日本版というと語弊があるかもしれないけれど、少し似た雰囲気がある。どちらも、死者の「伝えられなかった声」を伝えるために、主人公が奔走するというストーリーだ。ただ「ヴォイス」の主人公には、死者の声を実際に聞いたり、時間を遡ったりする特殊能力はない。「彼らが何故死ななければならなかったか」という事実に真摯に取り組み、その事実の中から彼らが残された者に送りたかったメッセージを伝えるために、検察医の範疇を越えて徹底的に調べ上げるのだ。


 第一回、第二回と見てみたが、どちらも殺人事件のように見えて、実は事故だったというところがなんともほっとする。やたらと刺激的でグロテスクな殺人が多いミステリドラマがあふれかえっている現代において、見終わったあとは気持ちがとても優しくなるという、とても珍しいドラマだ。ミステリなのに殺人犯がいないところもまた、新鮮かつ爽やかで。伝えたい声が「恨み」ではなく「愛」だという点も、また特別に心地いい。


コメント (6)

紫草:

自分のブログと、ほぼ同じ内容ですが、リンク先をトラックバックかわりに… ってことで、こちらにも書かせてくださいね 

真花さんの意見に、まったくもって同感! (^▽^)/ 

誰かの死に関し、あまり刺激的すぎない描写。「犯人さがし」ってより、むしろ「死者の最期の声(想い)をくみとる」発想。それも、法医学の学生達に… ってあたり、ヨイですよね。何より、愛があります。私は個人的に、この意味から連想したのは、むしろ、ミステリーものより、映画「ゴースト ニューヨークの幻」でした。やはり、1週間の最初は、こういう爽やか路線が嬉しいっ!
思わず (*^ー^)人(^ー^*)

@yu:

そうなんですよね。
固定概念に囚われずに見ている人と真反対な事をしてほしいですね。
サスペンスドラマの崖に追い詰めるシーンどうにかしてほしいです。
まあ某二時間ドラマの帝王が引退しない限りそれは遠い未来ですが。
すみません。グロテスク大好物です。(笑)

mica:

紫草さん、ブログでのコメントありがとうございました。「ゴースト」ね!なるほど、なるほど、確かに。先日まで上映されていた「PSアイラブユー」も、もしかするとそういう内容なのかもしれません。死してなお、愛する人に気持ちを届けたいなんて、女心をゆすぶられますよねぇ。

mica:

@yuさん、確かに(笑)。いつもいつも崖に追い詰めなくても…ねぇ? 視聴者としては、期待を裏切る展開を期待したいところです。大どんでん返しは、ミステリの醍醐味ですしね。

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