ポッドキャストの連載記事を再開します

日本ポッドキャスト協会の活動の一環として、2021年11月から連載させていただき、2022年9月に会長を退いた機に休載としていた「週刊ポッドキャスト生活」。1年弱ですが、ポッドキャストの歴史や最新情報をお届けしていました。

しかし、休載後もポッドキャストや音声配信への注目は高まっており、ありがたいことに過去の記事も見ていただけている様子。配信ペースを落として月刊となりますが、連載を再開させていただくことになりました。よろしくお願いします。

日本で一番長く続く番組

連載再開にあたり、改めて自己紹介をさせていただきます。

チームマイカとして執筆の仕事もさせていただいていますが、マーケティングを専攻し、広告代理店の営業職を経てWEB制作のプロデューサー・ディレクターを本職としています。

ウェブ上ではポトフというハンドルネームで、ポッドキャストを中心に活動しています。

2005年2月から「My cup of tea」という番組を配信し、現在はシーズン3。現在も続く番組として、日本で一番長く続いているポッドキャスト番組となります。この「別冊マイカ」のサイトにもトップページに視聴プレーヤーを貼っていただいています。

その他にも複数のポッドキャスト番組を配信し、幅広くポッドキャストに関わっています。

趣味として始めたポッドキャストですが、番組の立ち上げ支援や配信システムなどの構築、運営管理など仕事としても携わっており、任意団体である日本ポッドキャスト協会の初代会長を務めさせていただきました。

現在もポッドキャストをはじめ、ニュースレターやコミュニティ運営などで情報発信をしています。

この1年のポッドキャストの動き

連載を休止してからの1年。大きな動きがいくつかありました。

日本でも利用者が多く、ポッドキャストの普及に貢献したポッドキャスト配信サービスのAnchor(アンカー)がサービスを開始したのが2015年。2019年にSpotify傘下となり、サービスとしては安定してきたのですが、2023年3月に「Spotify for Podcasters」に統合されてAnchorブランドがなくなってしまいました。

以前はAnchorに登録するとSpotifyだけではなく、Apple PodcastやGoogle Podcastmへの申請も行ってくれましたが、現在はSpotifyのみとなっています。

Spotify向けに音楽を交えたトークを配信できる「Music+Talk(ミュージック・アンド・トーク)」はSpotify for Podcastersでのみ配信でき、他のポッドキャストアプリには配信されません。Spotify向けのビデオポッドキャストもSpotify for Podcastersでのみで配信でき、他のプラットフォームには自動変換されて音声のみの配信となっています。

Anchorブランドがなくなり、よりSpotify向けのサービスとしての色合いが強くなった印象です。

動画配信サービスであるYouTubeがポッドキャストを配信できるようになったのも大きなニュースでした。

YouTubeのポッドキャストは動画ポッドキャストのみ。再生リストをポッドキャストの番組として作成し、エピソードを動画でアップすることができます。アップされたエピソードはYouTube Musicアプリでも聴くことができ、無料ユーザーでもバックグラウンド再生が可能です。

まだ、YouTube Musicでポッドキャストを聴くことができるという認知が広がっていませんが、SpotifyやAmazon Musicと近いアプローチになります。

また、10月にはポッドキャストのRSSからエピソードの自動読み込みが可能になりました。YouTube以外で配信しているポッドキャストは、アートワークを表示した動画に変換して手間要らずで配信できるようにもなっています。

YouTubeもポッドキャストの配信プラットフォームとして重要になってきそうです。

しかし、これに伴って、2024年いっぱいでGoogle Podcastsのサービス終了も発表されました。YouTubeもGoogle傘下であるため、同じサービスが複数あるよりもYouTube Musicに集約したいということのようです。

Googleはかつて、Google Play Musicでポッドキャスト対応していましたが、Google Podcastsに移行し、またYouTube Musicに集約していくということで、3度目のチャレンジとなります。

日本初の本格的ポッドキャストサービス

最後に、ポッドキャスト関連のサービスは海外のものが多く、日本では独立系の音声配信サービスの方が動きがあったところはありましたが、βテストを経て2023年6月に「LISTEN(リッスン)」というポッドキャストサービスがリリースされました。

AI技術を活用したポッドキャストの自動文字起こしのサービスをメインとしてのリリースでしたが、積極的な機能追加が行われ、会員登録することでのポッドキャストの購読視聴、コメントなどのコミュニティ機能、LISTENからポッドキャストを配信するホスティング機能など本格的なポッドキャストサービスとなってきました。

次回は、このLISTENについてもう少し取り上げていきたいと思います。

【チームマイカ】佐藤新一(ポトフ) 

投稿者プロフィール

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佐藤 新一

2005年から配信する古参ポッドキャスター 。

Whizzo Production 代表。広告代理店の営業や企画制作会社のWEBディレクターを経て独立。WEB制作・ポッドキャスト制作やライター業などを行う。
座右の銘は「常識とは、18歳までに身につけた偏見のコレクション」。

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