殺人博物館 子供でも殺す(岸田裁月)

子供でも人を殺す。いや、子供だからこそ殺せる、ともいえる。規範意識が低いだからだ。

規範意識とは、法律や倫理、道徳といった「社会人として決まりごと」を守ろうとする意識である。一般に人は成長の過程で、両親によるしつけや学校での教育、身のまわりの人々との交流を通じて規範意識を身につける。

例えば、「壁に落書きしちゃダメでしょ!」「路上にゴミを棄てちゃダメでしょ!」「人の物を盗んじゃダメでしょ!」といった初歩的なものに始まり、トンボの頭をちぎったりすると、「生き物の命を粗末にしちゃダメでしょ!」
と叱られる。時には小突かれることもある。そうした過程の中で子供は「ああ、これはしてはいけないんだなあ」と規範意識を高めて行くのである。

ところが、何らかの事情で規範意識が低いままに育ってしまう子供もいる。その「何らかの事情」が何なのかはここでは明言しない。とても特定出来るものではない。各家庭で起こった様々な事情。その「症例」をここに列挙しよう。
(本書『まえがき』より) 

井上 真花(いのうえみか)インタビュアー

投稿者プロフィール

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。日本冒険作家クラブ会員。

長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。

主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。

プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。ライフワークは「1000人に会いたいプロジェクト」

井上真花の公式ホームページはこちら

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