AIを活用し、報道されないが知っておくべきニュースをキャッチする

ChatGPT

毎朝、NHKのニュースを見ている。国内の出来事はそれなりに頭に入ってくるのだが、世界で起きていることとなると、どうもよくわからない。

たとえば、ホルムズ海峡のその後。以前は毎朝のように報道されていたが、いつの間にか消えてしまった。報道されなくなると、なんとなく問題が解決したような気になるが、そんなはずはない。私たちの生活にも直接関わってくる話だし、ちゃんと知っておきたいという気持ちがある。

ほかにも、日本ではあまり報道されていないが、知っておくべきニュースがあるような気もしている。海外ではトップで扱われているのに、日本のテレビや新聞にはほとんど出てこない。そういう出来事は、きっとたくさんあるはずだ。そんなニュースを、毎日読めるようにするにはどうすればいいだろう。

AIに世界のニュースを整理してもらう

そこで、AIに聞けばいいのではないかと思いついた。AIは海外の情報に強い。世界のニュースを日本語で整理して見せてくれるのは得意なはずである。しかし、ただ「今日の世界のニュースを教えて」と頼むだけだと芸がない。なにを知りたいか、どれぐらいの深度で伝えてほしいのか。こういったことをちゃんと指示したい。フォーマットも重要だ。毎日読むなら、決まった形で届けてほしい。

そこで、まずGeminiに頼んで、海外ニュースをチェックするためのプロンプトを作ってもらった。できあがったのがこれだ。

■ 条件
1. **多角的な情報源**: Reuters, AP, BBC, Bloomberg, Financial Times, Al Jazeeraなど海外主要メディアの動向をカバーすること。
2. **日本の報道漏れを補完**: 日本国内のニュースで大々的に報じられていないが、地政学・国際経済・テクノロジー・気候変動の観点で世界的に注目されている出来事を必ず1〜2件含めること。
3. **客観的かつ簡潔**: 事実ベースで整理し、専門用語には簡単な補足を付けること。

■ 出力フォーマット
### 1. 今日の最重要ニュース(1〜2件)
- **出来事の概要**: (いつ、どこで、何が起きたか)
- **背景と注目理由**: (なぜ世界が注目しているのか、今後の影響)

### 2. 地政学・国際社会の動き(2件)
- (タイトルと3行程度の要約)

### 3. グローバル経済・テクノロジー(2件)
- (タイトルと3行程度の要約)

### 4. 【日本であまり報じられていない注目トピック】(1〜2件)
- **トピック名**: 
- **概要**: 
- **なぜ知っておくべきか**:

情報源にReutersやBBC、Al Jazeeraなどを挙げたうえで、「日本で大きく報じられていない出来事」を必ず入れるよう指定しているのがポイントだ。「専門用語に補足を付ける」という条件も、不勉強な私にとってはとてもありがたい。

プロジェクトに入れておけば、毎日ひとことで済む

とはいえ、これを毎回入力するのは面倒だ。そこで、プロジェクト機能を使うことにした。

Claudeに「ニュースを読む」という新しいプロジェクトを作り、プロジェクトの指示に上のプロンプトを追加する。あとは、そのプロジェクト内で新規チャットを立ち上げ、「10月21日のニュース」のように今日の日付を入れて送るだけ。これで、毎回この形式でニュースが出てくるようになった。ChatGPTのプロジェクト機能でも、同じことができる。

なお、その日のニュースを拾ってもらうには、ウェブ検索が使える状態にしておく必要がある。AIのまとめは便利だが、ときには間違いも混じる。気になったニュースは、示された出典の元記事にもあたっておきたい。

目的に合わせて使い分ける

Geminiは、ほかに「朝の時短向けニュース」と「特化型深掘りニュース」のプロンプトも作ってくれた。こちらもご紹介しよう。

【時短向け】朝の隙間時間にサクッと読む(3分要約)

今日の「世界の重要ニュース」を5つ厳選して教えてください。
うち少なくとも1つは、海外メディア(BBC/Reuters/Al Jazeeraなど)で大きく報じられているものの、日本のテレビや新聞ではあまり取り上げられていないトピックを入れてください。

各ニュースについて、以下のフォーマットで短くまとめてください。

【国/地域】タイトル
・何が起きたか(1行)
・なぜ重要か・今後どうなるか(2行)

1本あたり3行で、全部で5本。朝のコーヒー1杯を飲む間に読み切れる分量だ。

【深掘り向け】ビジネス・投資・地政学リスクに特化

グローバルビジネスや投資、国際情勢の観点から、今日世界で起きている最も重要な変化・リスクを分析してください。

■ 構成
1. **国際市場・グローバル経済の変動**: 金融、エネルギー、サプライチェーンに影響を与える出来事
2. **地政学リスク・安全保障**: 各国の政策転換、紛争、選挙、外交交渉など
3. **新技術・産業の変化**: AI、気候変動対策、規制の動きなど

それぞれの項目について、日本の報道に頼らず海外の一次情報・主要経済誌の視点を交えて、現状と「今後のビジネス/市場への影響」を説明してください。

エネルギーやサプライチェーンへの影響まで踏み込んでほしいときは、こちらが向いている。ホルムズ海峡のような話題は、むしろこのプロンプトのほうが全体像をつかみやすいかもしれない。いずれも、プロジェクトを分けて登録しておけば、その日の気分や時間に合わせて使い分けられる。

自分の「知りたい」に合わせて

テレビのニュースはコントロールできない。しかしAIに頼めば、どの地域の、どんな切り口のニュースを、どのくらいの分量で読みたいかを自分で決められる。自分の要望にあったプロンプトを使って、知りたいニュースをキャッチしよう。

井上 真花(いのうえみか)

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。

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