iPad mini 5から7(A17 Pro)へ買い替えたら、旅の荷物とMacBookを開く回数が減った

レビュー&コラム

愛用していたiPad mini 第5世代が、最近たびたびアプリ落ちするようになってきた。ゲームの途中で突然アプリが落ちる、重いアプリを開くたびにひやひやする。そんなストレスがじわじわと積み重なり、ある日とうとう限界を迎えてApple Storeにアクセスした。

買い替えたのは、iPad mini 第7世代(A17 Proチップ搭載)128GBのWi-Fiモデル。本体容量は128GBが最小だった。これまで64GBだったから、倍の量になる。正直、使い切れる自信はないが、これが最小だからしょうがない。

買い替えたときは、「サクサクになればそれでいい」くらいの気持ちだった。でも実際に使ってみると、それだけじゃなかった。

ホームボタン消失!  本体は小さく、画面は広く

箱を開けて手に取った瞬間、「あれ?」と思った。驚くほど軽く感じられたのだ。比較したところ、横幅はmini 5とほぼ変わらないのに、高さが低くなっていた。そのせいで軽く感じたのだろうか。

外観で一番大きく変わったのは、ホームボタンがなくなったこと。mini 5を並べて見ると(サムネイル画像を参照)、ベゼル(画面の周囲の縁)の太さが違う。その分だけ画面が広くなったのだ。「本体が小さくなったのに、画面は大きい」という不思議な感覚を味わった。

ホームボタンがなくなった代わりに、本体上部の電源ボタンに指紋認証(Touch ID)が内蔵された。「なんでこの場所に?」と疑問だったが、使ってみてその理由がわかった。これだと「電源を入れる」と「ロックを解除する」が同時に実行される。まさに理にかなった設計だ。

iPhone 16並みの爆速マシンに驚愕する

mini 5の隣にA17 Proを置き、電源をいれて必要な手順を踏めば、あとは自動的にデータが転送される。毎度のことだが、この移行システムの簡単さには感動する。アプリやデータの量にもよるが、私の場合は2台を横においてから移行完了まで約1時間ちょっとかかった。

さっそく、最大のストレスだった「ゲーム中の突然落ち」を試してみたが、全く問題なくサクサク操作できた。当たり前のことのようだが、これが本当にありがたい。何かに集中しているときに突然落とされる体験は堪える。その心配が消えただけで、かなり気が楽になった。第7世代に搭載されたA17 Proは、私がメインで使っているiPhone 16と同等クラスのチップだ。実際に使い比べてみると、iPad miniの方が速く感じる場面もあるくらいだ。

実は、もうひとつ気になっていることがあった。仕事のタスク管理や資料整理、メモなどの用途でよく使っている「Obsidian」というアプリがある。MacとiPhone、iPad miniでデータが連携できるため、できれば各デバイスにアプリをいれて活用したかった。しかしこれまではiPad miniで使うことができなかった。起動が遅すぎて、実用にならなかったからだ。タスクの確認や予定の整理のためだけに、わざわざMacBookを開く。そんな非効率な習慣がずっと続いていた。

A17 Proでは、Obsidianが問題なく一瞬で起動する。今ではiPad mini単体で、タスク管理も思考の整理も完結するようになった。そのおかげで、MacBookを開く回数が、目に見えて減っている。

USB-C化と大容量充電対応で、旅の荷物がコンパクトに

ご存知のように、私はよく旅をする。そのため、旅行にいくときに何を持ち歩くかは大きな課題だ。mini 5はLightning端子だったため、iPhoneとは別のケーブルを用意する必要があった。旅に出るたびに2本のケーブルを持ち歩くのが当たり前になっていたが、これが地味に面倒だった。

A17 ProではUSB-Cに対応したため、iPhone 16と同じケーブルですべてまかなえるようになった。

「たった1本の差」と思うかもしれないが、「iPad miniのためだけにこれを持っていかなければならない」と思うと悔しいもの。充電アダプタもそうだ。mini 5は高出力な充電器と相性が悪く、専用のアダプタを別途持ち歩く必要があった。第7世代は大容量電力にも対応しているため、iPhoneと全く同じ環境で急速充電が可能だ。おかげで、旅の充電周りがすっきり整理された。よく旅をする自分にとって、この変化は思った以上に大きかった。

MacBookに迫る臨場感と容量問題

細かいところで気づいたのは、音の違いだった。A17 Proは横向きにすると、左右のスピーカーから音が広がるステレオ再生になる。この音の広がりが、MacBookで聴いているかのような臨場感があった。mini 5で動画を観るときは音質はそこそこ、という感覚だったが、第7世代に変えてから動画視聴の満足度が明らかに上がった。音楽をよい音で聞くというほどではないが、動画の音としては十分であった。

それと、容量が変わったことも大きかった。mini 5は64GB。容量が足りなくなるのが嫌で、「読もうと思った電子書籍はその都度ダウンロード」という使い方をしていた。読みたい本があっても、先に何かを消してからという手間が、ちりつもでストレスになっていた。128GBになってからは、気になった電子書籍をとにかく全部入れておいて、その日の気分で好きなものを開く、という使い方ができるようになった。

最新のiPad miniを使っている人にとっては、いずれも「当たり前」と言えることかもしれない。しかし私の場合、第5世代からの乗り換えということもあって5年ぶりの進化を体験することになり、いろいろと衝撃だった。iPad miniは新機種がでるまでのスパンが比較的長く、リセールバリューも落ちにくいと聞く。気になる方は、一度お試しで使ってみてもよいかもしれない。

井上 真花(いのうえみか)

井上 真花(いのうえみか)

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。

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