ChatGPTとつくる、私専用のプレイリスト

ChatGPT

最近、音楽とうまく出会えない。ラジオを聞かなくなったからか、それとも音楽番組そのものが減ってしまったからか。配信サービスのリコメンドをチェックしても、どうにも私の趣味を理解していない気がする。「もう少し私の好みに寄り添って、好きそうな曲をピックアップしてくれるサービスがあればいいのに」と思っていた。

そこでChatGPTに相談してみた。すると、返ってきたのは「もしよかったらあなたの好きな音楽の具体例(アーティスト名、ジャンル、雰囲気、最近おっと思った曲など)を教えて。それにあう発見型プレイリスト+インディーズ系サービスを提案してもいいよ」という提案だった。そこで私は、とりあえず「The Fray / The 1975 / Maroon 5」と並べてみた。


私の好みを見抜いた分析

するとChatGPTはこう返してきた。
「なるほど、この3組を並べると、共通点が見えてきますね。ポップだけどロック寄り。メロディーはキャッチーだけど歌詞や空気感にはちょっとセンチメンタル。ラジオフレンドリーだけどエモーショナル。いわゆる “インディーポップ/オルタナポップとメインストリームの中間” にある感じです」

たしかにそう言われるとしっくりくる。
さらに「あなたはピアノ入りで切ない系(The Fray寄り)、80sシンセ風でおしゃれ系(The 1975寄り)、ファンクっぽく踊れる系(Maroon 5寄り)のどれが特に刺さりますか?」と聞いてきた。

私はその問いには答えず「ルイス・コールが好き」と伝えた。すると、即座に分析を切り替えてきた。
「The Fray/The 1975/Maroon 5 が“ポップ × ロック × メロディアス”路線だとしたら、ルイス・コールは“ジャズ/ファンク/変態ポップ × 超絶技巧 × ユーモア”。つまりあなたの好みは『キャッチーだけど緻密』『感情と遊び心の両方がある音楽』なんだと思います」。むむむ、変態ポップってなによ。でもちょっとあたっている気がする…。


プレイリストが広がっていく

さらに「Tom Misch、UK Jazzが好き」と伝えると、そのたびにおすすめアーティストが増えていく。最後に「これまでの情報をもとに、1時間ぐらいのプレイリストを作って」とお願いしたところ、候補曲を並べたリストが作成された。そこでYouTube Musicで検索してプレイリストを組んでみて聴いてみたら、まさに私の好みだった。

そこからさらに「仕事中のBGMプレイリストを」「寝落ち用のプレイリストもほしい」とリクエストすると、その目的に合わせた選曲が次々と提案されていく。


AIと音楽探しをする時代

好みの音楽と出会うには、「音楽配信サービスのリコメンド」が頼みの綱だった。でも、そこにはどうしても“これまでの再生履歴に基づく提案”という限界がある。ChatGPTと一緒に音楽を探すと、個人の趣味の本質をとらえた上で“新しい出会い”へと導いてくれる。音楽との付き合い方が、ちょっと変わりそうな予感がしている。

おまけ:ChatGPTと作った3つのプレイリスト

1. 発見型プレイリスト

The Fray/The 1975/Maroon 5 を軸に、ルイス・コールやTom Mischまでつなげた「キャッチーだけど緻密」な選曲。
👉 YouTube Musicで聴く


2. 仕事中BGMプレイリスト

集中したいときに流す、歌が控えめでグルーヴ感のある曲たち。UKジャズやビートミュージック寄り。
👉 YouTube Musicで聴く


3. 寝落ちプレイリスト

夜の静けさに寄り添う、穏やかで心を落ち着ける音楽。ピアノやシンセの余韻が心地よい。
👉 YouTube Musicで聴く

井上 真花(いのうえみか)

井上 真花(いのうえみか)

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。

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