愛知県豊明市の「豊明市子どもとスマートフォン等の適正利用の推進に関する条例」案が話題です。
報道では「スマホ使用を1日2時間以内に制限」と強調され、SNSでも賛否両論が巻き起こりましたが、この「2時間」という数字ばかりが独り歩きし、本来の主旨が十分に伝わっていない印象を受けます。
実際には、この「2時間」は「余暇時間」のみが対象で、仕事や学習、通勤・通学時間は含まれていません。また、あくまで推奨であり、法的な義務や罰則もありません。市側も「生活に支障がなければ3時間、4時間でも問題ない」と説明しています。
この条例の本質は「デジタルデバイスとどう健全に付き合うか」を考えるきっかけを提供することにあります。この報道は「スマホとの関係」を見直す良い機会かもしれないと感じています。
正直、僕も余暇のほとんどをスマホに費やしてしまい、夜遅くまでゲームやニュースを見てしまったり、休日でも仕事メールやSNSが気になったり。結果として睡眠の質が下がったり、目や肩の不調、集中力の低下を感じることが増えていました。
スクリーンタイム機能などで利用時間を制限しようと試みましたが、なかなか長続きしません。そんな時に出会ったのが、「歩数でスマホ時間を稼ぐ」という新しいアプローチです。
具体的には「Steppin(ステッピン)」というアプリを使っています。このアプリは歩いた歩数に応じて、YouTubeやSNSなど指定したアプリの利用時間が“獲得”できる仕組み(例:100歩で1分)で、生活必需アプリは制限対象外に設定可能。さらに、獲得した利用時間を“貯めておく”こともできるので、「明日は忙しいから今日多めに歩こう」と計画的にスマホ時間を管理することもできます。
この仕組みを体験して感じたのは、従来の「使ってはいけない」という制限型アプローチでは我慢や罪悪感が強く、続けるのが難しかったのに対し、「歩数=報酬」という形だと、運動したご褒美としてスマホが使えるので、自然とポジティブな感情が生まれること。しかも、「せっかく稼いだスマホ時間は大切に使おう」という意識が芽生え、スマホをダラダラ使うことが減り、結果的に利用時間も減りました。インセンティブを活用したアプローチはスマホ依存の対策に有効だと感じています。
しかし豊明市のように、スマホ依存への対策として「行政による制限」を取り入れるケースはあります。たとえば兵庫県のゲーム利用時間制限条例では、効果を測定する指標や評価体制が十分でないといった課題も指摘されています。そもそも「なぜゲームやスマホだけが制限対象なのか」「読書やテレビは対象外なのか」といった疑問を持ってしまい、スマホ依存やゲーム依存への対策という部分に意識が向きません。よくわからないのですが、行政による制限はストレスが貯まるのです。
この話題を通して改めて感じたのは、数字やルールだけが一人歩きしてしまうと、どうしても反発心やストレスが生まれるということ。同じ内容でも伝え方ひとつで受け止め方は大きく変わります。
「制限」ではなく「楽しい」「お得」「ご褒美がある」と感じられれば、人は自然と挑戦したくなるもの。歩数でスマホ時間を稼ぐ仕組みは、運動=ご褒美というポジティブなサイクルを生み出してくれました。制限ではなく、「やりたくなる」環境づくりをして、ストレスなく依存から抜け出すほうがいいような気がしています。
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