【コラム】ローコンテクストはOK。だけど、なにかが足りない

マイカは今年2月からテレワークを実践しています。以前からSlackやZoom、Basecamp、Dropbox、LINEなどを使って仕事をしていたということもあり、テレワーク移行に不安はありませんでした。

それからずっと完全テレワークを続けていますが、運用上、ほとんどトラブルはありません。それどころか、みんな自分にあった環境で自由に仕事できることにとても満足していて「やりやすくなった」「もう元には戻れない」と言っています。

ところが、最近少し気になることが。秋葉さんが「なにか足りない気がする」というのです。

「他のメンバーの存在感が足りないのかな。Zoomで定例会議しているし、LINEやSlackで話してはいるんだけど、なんというか……存在感が薄い。一緒に仕事している気がしない」

彼の言いたいこと、なんとなくわかる気がします。毎日顔を合わせていれば、その人の存在が実感できる。しかし、LINEやSlackで話している相手は、そこに存在している実感がない。

Zoomの場合、モニターに顔は映っているのだけど、それがリアルなのかと聞かれても自信を持って「はい」とは答えられない。テレビのように、録画した映像を流しているだけかもしれませんし。

秋葉さんは、この違和感を「なにか足りない」と表現したのかもしれません。

ところで最近、「ローコンテクスト文化」という言葉をよく耳にします。ローコンテクスト文化とは「伝えたいことは全て言葉で明確に示す」文化のことで、「具象的な表現を行い、会話の文中に全ての情報が入っているため、行間を読む必要もなく、受け手は理解できる」とのこと。

テレワーク環境でスムーズにビジネスを進めていくため、企業に求められているのは「ローコンテクスト文化」の実践です。実際に顔をあわせていれば、顔色を伺ったり、空気を読んで動いたりすることもできますが(=ハイコンテクスト文化)、顔を合わせないまま仕事を進める場合、指示は誤解のないよう具体的に伝えなければならないし、受ける側はわからないことをちゃんと確かめなければならない。

幸い、マイカは以前からローコンテクスト文化を推奨しているため、こういった点で戸惑うことはありませんでした。

ところが今、秋葉さんは「何かが足りない」と感じています。「情報はちゃんと伝わっているし、不自由に感じることもない。でも、それだけじゃダメだ。やっぱり存在感、そこにいるという実感がなければ」と。

では、どうやってテレワーク下で「存在感」を補っていけばいいのでしょうか。

そこで私は、今朝のZoom会議でこのことを議題に出し、「これからみんなで考えていきましょう」と提案しました。正解が見つかるかどうかはわかりませんが、「みんなで一緒に考えてみる」というアクションそのものが、お互いの存在感を意識する第一歩になるような気がします。

井上 真花(いのうえみか)インタビュアー

投稿者プロフィール

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。日本冒険作家クラブ会員。

長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。

一般誌や専門誌、業界紙や新聞、ネットコンテンツ、広報誌などの制作をするかたわら、電子書籍専門の出版社「マイカ出版」を立ち上げ、オリジナル作品をパソコンおよび携帯電話の電子書籍の販売サイトにて販売している。

プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として、哲学カフェ@神保町の世話役を担当。趣味は考えること。ライフワークは「1000人に会いたいプロジェクト」

井上真花の公式ホームページはこちら

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