働かないふたり(吉田覚)

毎週月曜日は電子書籍の日! 今日ご紹介するのは、「働かないふたり」というマンガです。マイカの本ではないので、書影は載せられません。とりあえず我が家の「働かないマロ」をどうぞ。

ストーリーは、タイトル通り「働かない」兄妹の二人が織りなす日常。サザエさんのように、四コマ×2(1P)が2〜3ページで終わるような、一話読み切りスタイルです。短いから、すぐに読めてしまいますが、つい「もう1話だけ」「もう1話も……」と、どんどん読み進めてしまいます。1巻から3巻までKindle Unlimitedで読めるから、と安易に読み始めてしまったのが運の尽きで、そこからどんどん沼にはまり、いまや17巻まで買って読んでいる始末。

最大の魅力は、登場人物。兄の守くんは、おそらく非常に頭がいい。そして読書家。なにをやらせてもきっとうまくやれるはずなのに、あえて何もせず、家にいる。その理由は、やっぱり妹の春子ちゃんを守るため(名前のごとく)なんじゃないかなと。

春子ちゃんは、ひきこもりでコミュ障なんだけど、とても天然でかわいくて面白い女の子。兄の守くんや家族とだけは普通に話ができるんだけど、ストーリーが進むと共に、少しずつ話せる相手が増えていきます。最初は、守くんの友達の丸山くん。それから、隣に住んでいる(ひそかに兄妹のファンで、いつも窓からじっと見ている)OLさん。友達の友達がまた友達を連れてきて、どんどん仲間が増えていきます。

みんな「この兄妹と一緒にいると、なんでもないことがすごく楽しい」と思い、もっと二人と一緒に過ごしたいと思うんですよ。ちょっと不安だったり、ストレスを感じていたりする人も、この二人と一緒にいれば、なんとなく気持ちが軽くなる。そんな不思議な力が、この二人にはあるんですね、きっと。親御さんは大変だろうとは思いますが(笑)、私も彼ら同様、「ずっと二人が働かずにこのままでいられますように」と祈ってしまいます。

1〜3巻までは、Kindle Unlimitedで読めます(この前まではAmazonプレミアムの人も無料で読めたけど、今はどうかしら)。ちょっとホッとしたいという人におすすめします。ぜひお試しあれ!

井上 真花(いのうえみか)インタビュアー

投稿者プロフィール

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。日本冒険作家クラブ会員。

長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。

主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。

プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。ライフワークは「1000人に会いたいプロジェクト」

井上真花の公式ホームページはこちら

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