日経パソコンの連載「生産性が爆上がりするスマホAI仕事術」、第5回が掲載されました。今回のタイトルは「スマホで集め、パソコンで仕上げる」です。
これまでの回では、音声・写真・手書きと、スマホでの「入力」の手段を一つずつ紹介してきました。第5回はその集大成にあたります。バラバラに集めてきた素材が、最後に一本の報告書になるという回です。
スマホで声を吹き込んだメモ、会議で撮った写真、ホテルで走り書きした手書きのメモ。ひとつひとつは、その場の思いつきや備忘録の断片にすぎません。ところが、それをまとめてAIに渡すと、出張報告書の下書きになる。集めていたときには意識していなかったのですが、全て報告書の素材になったのです。
この回で伝えたかったのは、スマホとパソコンの役割分担です。スマホは、素材を集める道具。パソコンは、それを成果物に仕上げる道具。どちらもAIを使っていますが、シーンや使うデバイスによって、AIが担う役割が変わります。
AIは、ただ素材を並べているのではありません。たとえば手書きのメモに「検査データ 安定」とだけ書いてあっても、別に撮っておいた写真の分析と突き合わせて、「安定、ただし後半は要確認」と補ってくれる。一つの素材だけではわからなかった情報が、複数を組み合わせることで浮かび上がってくる。まるでミステリの名探偵のようです。
もちろん、最終的に確認するのは人間です。AIが作るのはあくまで下書きで、数字や日付、相手の名前は、自分の目で確かめる必要があります。とはいえ、デスクに座って1から報告書を作ることを考えると、はるかに負担が少なくなります。移動時間や隙間時間に集めた断片が、机に戻ったときには成果物の部品になっている。そんな働き方が、AIの登場で現実の選択肢になってきているのです。