【日経パソコン】(8/11号)「生成AIを頼れる相棒にしよう!」第三回「生成AIと一緒に知的探求の旅に出る」

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井上です。日経パソコンで、「生成AIを頼れる相棒にしよう!」という連載を担当しています。第三回は8/16発売号で、知的探求する際にどうやって生成AI を使えばいいか、その方法について詳しく解説しました。

これまでは、わからないことを調べたいときにGoogleを使って「ググる」人が多かったと思います。ですが、これからは生成AIを使って「Copiる」「GPる」人が増えていくでしょう。その際、ググるのと同じ方法で生成AIに質問しても、あまり面白くありませんし、情報は深まりません。では、どう質問すればいいのでしょうか。

「プロンプトデザイン」という言葉がありますが、私はそこまで難しく考える必要はないと思っています。一発で欲しい回答にたどり着きたい人、すぐに知りたい人は、そういうことを考えてもよいかもしれませんが、そのプロンプトを考える時間があれば、同じだけの時間を使ってAIと対話すればいい。そのほうがよほど早く欲しい回答にたどり着けるように思います。

例えば、トランプ関税が日本の中小企業、特に製造業や農業に関してどのような影響を及ぼすかについての記事やレポートを書く場合、プロンプトデザインを意識するとこんな感じになります。

トランプ政権下の関税政策が日本の中小企業に与えた影響について、記事に使える説明文を書いてください。特に製造業と農業に注目し、以下の観点を盛り込んでください。

  • 今後のリスクや対応策についても触れる
  • 見出し付きで整理する
  • 輸出入コストや価格競争力への影響を具体的に説明
  • 中小企業の事例(例:自動車部品メーカー、農産物輸出業者など)を挙げる
  • 数値データや貿易統計に基づく記述を加える

しかし、これと同じ質問は対話でもできます。

  • トランプ関税の日本企業への影響が知りたい。
  • 製造業&農業の中小企業に与えた影響は?
  • 実際の事例はある?
  • データがあれば、それも教えて。

こんなふうに思いついた順に聞いていけば、知りたい情報にたどりつけるでしょう。

対話を使ったプロンプトのメリットは、ほかにもあります。対話の場合、AIの回答を聞きながら考えや理解を深めていきますので、その途中で思いついた疑問についても追加で質問することができます。つまり、対話という工程のなかから生まれた新しい疑問、自分だけでは思いつかなかった結果へと向かうことができるのです。

記事では、その対話のなかで使える有効な質問パターンや展開方法なども解説しています。これらを駆使し、生成AIと一緒に思考や理解を深めることによって得られる楽しさを、ぜひ多くの方に味わっていただきたい。そんな思いで記事を作りました。ぜひ本書を手に取っていただければ幸いです!

井上 真花(いのうえみか)

井上 真花(いのうえみか)

有限会社マイカ代表取締役。PDA博物館の初代館長。長崎県に生まれ、大阪、東京、三重を転々とし、現在は東京都台東区に在住。1994年にHP100LXと出会ったのをきかっけに、フリーライターとして雑誌、書籍などで執筆するようになり、1997年に上京して技術評論社に入社。その後再び独立し、2001年に「マイカ」を設立。主な業務は、一般誌や専門誌、業界紙や新聞、Web媒体などBtoCコンテンツ、および広告やカタログ、導入事例などBtoBコンテンツの制作。プライベートでは、井上円了哲学塾の第一期修了生として「哲学カフェ@神保町」の世話人、2020年以降は「なごテツ」のオンラインカフェの世話人を務める。趣味は考えること。

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